OmegaTは堅牢で信頼できるプログラムですが、それでも、他のプログラムと同様に、使用時にデータ損失を防ぐための予防措置を講じることは賢明です。
OmegaTは、問題が発生した場合にプロジェクト設定を取得できるように、プロジェクト設定のバックアップを作成します。詳細はomegat.project項をご覧ください。
OmegaTは、プロジェクトのomegatフォルダーにあるproject_save.tmxファイルに、すべての進行状況を定期的かつ自動的に保存します。OmegaTは、そのファイルの定期的なバックアップも作成します。
プロジェクトを開くと、OmegaTはproject_save.tmx
をタイムスタンプ付きのバックアップファイルにバックアップします。
OmegaTはこれらのファイルを10個まで保持しています。
バックアップファイル名はパターンproject_save.tmx.YYYYMMDDhhmm.bak
に従います。ここで、YYYY
は4桁の年、MM
は月、DD
は日を表し、hh
とmm
は時間と分を表します。
project_save.tmx
が変更されるたびに、次のようになります。
プロジェクトデータを保存した後(C+Sを使用)
または通常のバックアップ(デフォルトではでは3分ごと)を作成する場合
OmegaTは、project_save.tmx.bak
という名前のバックアップを作成します。
このファイルは、変更前のproject_save.tmx
のコピーです。
プロジェクトデータを保存するたびに(C+Sを使用)、または通常のバックアップを作成するときに、OmegaTは翻訳の現在の状態をproject_save.tmx
に保存します。
ファイルproject_save.tmx
には、常に最新のデータが含まれています。
通常のバックアップ保存の頻度は、保存と訳文ファイル生成設定で制御できます。
翻訳データを紛失したのではないかと心配していても、おそらく最新のバックアップの翻訳メモリに安全に保存されています。通常、バックアップは数分前のものです。
次の手順を実行します。
プロジェクトを閉じて、バックアップファイルの現在のステータスが変更されないようにします。
現在のproject_save.tmx
ファイルの名前を変更します(たとえば、project_save.tmx.tmp
)。
検索するデータが含まれている可能性が最も高いバックアップ翻訳メモリを選択します。
名前をproject_save.tmx
に変更します。
プロジェクトを再度開きます。
この操作を行うと、選択したバックアップが作成された時点の変換ステータスが復元されます。古い状況を特定するために、必要に応じてこの操作を繰り返します。最終的な再利用のために、名前を変更するすべての異なるファイルを安全に保存することに注意してください。また、プロジェクトの設定を変更したり、TMXファイルを追加したりしないでください。結果に影響する可能性があります。
プロジェクトの途中で、原文フォルダーのファイル、文節化規則、またはフィルターを変更する場合は、特に注意してください。翻訳を開始した後にいずれかを変更すると、一部の分節が表示されなくなったり、予期しない新しい分節が表示されることがあります。
まれに、コンピュータがフリーズし、OmegaTを適切に閉じる時間がない場合は、OmegaT.project
ファイルがオペレーティングシステムによってロックされ、システムを再起動した後に再び開くことができなくなることがあります。
次の手順を実行します。
OmegaTが開くことを拒否しているプロジェクトフォルダーを特定し、ファイルマネージャで開きます。フォルダーコンテンツは、標準プロジェクトのフォルダーと同様である必要があります。
フォルダーには、OmegaT.project
ファイルとOmegaT.project.bak
ファイルがあります。ファイルが同一であることを確認してください。
OmegaT.project
ファイルの名前を変更します(たとえば、OmegaT.project.locked
に変更します)。
OmegaT.project.bak
ファイルの名前をOmegaT.project
に変更します。
プロジェクトを開きます。
このアクションは、自動的に作成されたバックアップOmegaT.project
ファイルでプロジェクトを開きます。
コンピュータがフリーズし、OmegaTが適切に閉じる時間がないというまれなケースでは、いくつかの重要なファイルが壊れて、マシンを再起動した後にプロジェクトが再び開かないことがあります。
次の手順を実行します。
同じ設定で新しいプロジェクトを作成します。
さまざまなユーザーフォルダの内容を、新しいプロジェクト内の対応するフォルダ(ソースファイル、参照翻訳メモリファイル、用語集ファイル)にコピーします。
古いプロジェクトで、探しているデータが含まれている可能性が最も高い翻訳メモリ(メインまたはバックアップ)を選択します。
名前をproject_save.tmx
に変更します。
それを新しいプロジェクトのomegat/
フォルダーにコピーします。
新しいプロジェクトを開きます。
これで新しいプロジェクトは、古いプロジェクトが選択したプロジェクト翻訳メモリを作成した時点での、翻訳状態になります。
多くの場合、オフィススイートファイルには、元のアプリケーションで訳文ファイルを開くことができるように、翻訳にコピーする必要のあるタグが含まれています。タグがないと、ファイルが開かない場合があります。
次の手順を実行します。
これにより、OmegaTに翻訳を入力する際にタグを正しく挿入しなかったことで発生した、タグ一貫性問題が修正されます。
何かが起こり、OmegaTは動作しなくなりました。あなたが何をしようと、あなたはそれを修正できないようです。ヘルプを呼び出す前に、最後にもう1つ試したいことがあります。それは、デフォルト設定でOmegaTを再起動することです。
次の手順を実行します。
OmegaTのメニューを使用できない場合は、設定フォルダーを参照して設定フォルダの場所を確認してください。
OmegaTを閉じます。
内容をバックアップして、元のフォルダを削除します。
OmegaTを再起動します。
この時点でOmegaTが期待通りに動作しない場合は、遠慮なくサポートに連絡してください。
OmegaTを閉じます。
古いファイルの1つを新しい設定フォルダにコピーします。
OmegaTを再起動します。
この時点でOmegaTが期待どおりに動作しない場合は、問題のあるファイルを特定したことになります。構成フォルダから問題のあるファイル削除して、OmegaTを再起動し、次に進みます。
手順5に戻ります。満足できる結果が得られるまで作業を続けます。
重要なデータの損失を防ぐために、/OmegaT/project_save.tmx
ファイルの定期的なコピーを、USBキーや外部ハードドライブなどのバックアップ用メディア、またはクラウドサービスに保存してください。
プロジェクトから翻訳を復元するなどの「緊急演習」を定期的に練習して、実際に対処が必要な日に、時間を無駄にしないようにしましょう。
プロジェクトを最初に作成すると、omegatフォルダーに空のプロジェクトの翻訳メモリ(project_save.tmxファイル)が作成されます。翻訳が進むにつれて、このメモリは徐々にいっぱいになります。
既存の翻訳を使用して、翻訳プロセスを高速化することもできます。
C+Dを使用してプロジェクトの訳文文書を作成すると、OmegaTは原文フォルダーのファイルの現在の翻訳状態を反映した3つの翻訳メモリを出力します。詳細は、プロジェクト設定の 翻訳メモリ出力フォルダー:
を確認してください。
3つのファイルはそれぞれ、現在の翻訳コンテンツのエクスポートになります。。内容は、ユーザーレベルでのプロジェクトの翻訳メモリ(project_save.tmxファイル)から取得されますが、厳密には、これまでに翻訳した内容に限定されます。
以前のプロジェクトの翻訳メモリを再利用するには、次の2つの方法があります。
古いプロジェクトを開き、新しい原文ファイルをsourceフォルダーに配置します。
既存の原文ファイルの新しいバージョンに対して翻訳作業する時に、最も簡単な方法になります。
古いプロジェクトを再ロードすると、その翻訳メモリが新しい原文ファイルに適用されます。変更のない同一の分節は自動的に翻訳されます。類似した分節には、訳文入力時にプロジェクトの翻訳メモリから一致するものが参照訳文として表示されます。
または、古いプロジェクトの翻訳メモリを新しいプロジェクトのtmフォルダーに参照翻訳メモリとして配置します。
翻訳を最初から始めたい場合は、この方法をお勧めします。
翻訳メモリの信頼性に応じて、翻訳メモリを次のいずれかのサブフォルダに配置できます。
tm/enforceおよびtm/autoサブフォルダからの完全一致は、自動的に訳文として挿入されます。設定されたしきい値を超える一致を挿入するときには、OmegaTによって挿入されるプレフィックスはありません。詳細は最も一致率の高い参考訳文を自動で挿入
の設定を参照してください。
auto フォルダー由来の翻訳かどうかを記録する
設定を有効にすると、挿入された一致がこれらの外部の翻訳メモリ由来であることをOmegaTに記憶させます。
参照翻訳として、OmegaTはTMXファイルではないバイリンガル文書もサポートしています。OmegaTがサポートするファイル形式は、OmegaTがソースファイルとして受け入れるすべてのバイリンガル形式です。
PO ファイル
TXMLファイル
XLIFFファイル
SDLXLIFFファイル
このようなファイルは、プロジェクトのtmフォルダーまたはそのサブフォルダの1つに追加できます。変換されたデータは、照合のためにすぐに使用できます。
OmegaTは、他のツールで作成されたTMX標準に準拠した翻訳メモリを読み取ることができます。
一部のツールは、特定の条件下で無効なTMXファイルを生成します。そのような翻訳メモリを OmegaT に参照させるには、事前にファイルを修正しておく必要があります。でなければ、OmegaT はエラーでそのファイルを読み込めないでしょう。一般に修正は簡単なもので、OmegaTが表示するエラーメッセージを参照すれば、エラーを特定できます。不明な点があればユーザーグループに相談することもできます。
翻訳メモリは、クライアントまたは専門領域ごとに別々のフォルダに保存して、必要に応じてすばやく再利用すると良いでしょう。プロジェクトのtmフォルダーの代わりに、任意の書き込み可能なフォルダーを使用できます。プロジェクト設定ダイアログのファイル場所設定章を参照してください。
特定のファイルの文章のみを含み、その他のコンテンツは除外されているようなTMXを作成して共有する必要がある場合は、次の手順に従います。
指定したエキスポート用フォルダーに3つの TMX ファイルが出力されているはずです。このファイルには、指定した言語ペアの、かつ 原文フォルダーにコピーした文書だけの翻訳が含まれています。詳細は、プロジェクト設定の 翻訳メモリ出力フォルダー:
を確認してください。
OmegaTは、参考訳文ウィンドウに参考訳文を表示します。By default, those matches are limited to the source and target languages defined in the プロジェクト設定 dialog.
You can add matches in languages that are not the target language. 詳細は他の言語の一致をふくむ
の設定を参照してください。
原文文書に対応し、異なる言語への翻訳を含むTMXをお持ちの場合は、原文分節を表示しているすぐ下に追加の参照言語として表示することもできます。
これを実行するためには:
追加の参照言語を含む翻訳メモリを、tmフォルダーのtmx2source
にコピーします。
翻訳メモリのファイル名を次のように変更します。
LL_CC.tmx
,
LL-CC.tmx
, or
LL.tmx
,
ここで、LLは参照として内容表示する言語コードで、CCは任意の2文字のコードです。
すべての文字は大文字でなければなりません。
原文と完全に一致する分節のみが表示されます。
フランス語に翻訳するときに、英語文書の日本語訳を含むTMXをお持ちの場合は、対象の英語文の下に表示することで、日本語訳を代替の正確な参照として使用できます。
英語から日本語のファイルをtm/tmx2source
にJA-JP.tmx
という名前で置いてください。OmegaTは、英語の原文に対応する日本語の分節を表示します。
— ¶ ————————————————————— A whitespace character: [ \t\n\x0B\f\r] ja-JP: 空白文字:[ \t\n\x0B\f\r] Un caractère d'espacement : [ \t\n\r\f\x0B]<segment 3075 ¶> — ¶ —————————————————————
最初の行は元の英語、2行目は翻訳を作成するときに役立つと予想されるブリッジ言語、3行目は現在のフランス語への翻訳です。
異なるブリッジ言語を含むTMXファイルは、必要な数だけ使用できます。
OmegaTのファイルフィルタは、一般的なファイル形式に加え、あまり一般的でないファイル形式に対してもサポートしています。OmegaTでサポートされていないファイル形式の翻訳が必要な場合は、次の4つの方法から対処を選びます。
ファイルフィルターは、それぞれ関連付けるファイル拡張子のリストを持っています。翻訳したいファイル形式がサポートのあるファイル形式に構造的に近い場合は、対応するファイルフィルターの拡張子のリストにそのファイル拡張子を追加するか、そのファイルフィルターで受け入れられる拡張子に変更します。詳細については-ファイルフィルターを参照してください。
また、OmegaTのカスタムタグ機能を使用して書式固有の文字列を登録し、OmegaTに通常のタグと同じように処理させることもできます。詳細については、カスタムタグ
環境設定を参照してください。
そのファイル内のすべての書式が適切に考慮されるようにするには、サポートされている形式にファイルを変換してから、訳文ファイルを元の書式に変換する方が望ましい場合があります。
このような「往復可能な」変換は、次のフリーソフトウェアのツールが提供しています。
Okapi Frameworkが提供するRainbow
ライセンス: Apache License Version 2.0
Okapi Frameworkには、OmegaTがネイティブにサポートしない形式を含めた、複数のファイルフィルタが付属しています。詳細については、ファイルフィルターの一覧を参照してください。
Rainbowでは、「入力」ファイルとして設定されたすべてのファイルから、XLIFF 1.2準拠のファイルまたはOmegaTプロジェクトを作成できます。RainbowがサポートするファイルはXLIFFに変換され、ソースファイルとして完全なOmegaTプロジェクトに挿入されます。このプロジェクトは、OmegaTですぐに開くことができます。詳細は、Rainbow TKit - OmegaT Project を参照してください。
サイセンス: GNU General Public License v2
po4aは、サイトのフロント・ページにリストされているように、多数のフリー・ソフトウェアの文書ファイル形式をサポートしており、po書式との間の変換ツールを提供しています。詳細はPO ファイル項をご覧ください。
Translate Toolkitのコンバータ
サイセンス: GNU General Public License v2
Translate Toolkitには、po書式との間の変換ツールがいくつか用意されています。詳細については、コンバータを参照してください。
MaxprogramsのOpenXLIFF
ライセンス: Eclipse Public License v1.0
OpenXLIFFには、OmegaTがネイティブにサポートしない形式を含めた、複数のファイルフィルタが付属しています。詳細については、OpenXLIFF フィルター を参照してください。Maxprograms はまた、XLIFF Managerを配布しており、OpenXLIFFフィルターのGUIを提供します。
OpenXLIFF は XLIFF 1.2 準拠のファイルを生成します。
PDFなどの一部の形式は、「往復の」変換では適切に処理できません。それらは、適切な訳文言語書式を手動で作成するため、基礎となるサポートされた文書形式への中間変換を必要とします。
PDFを一般的なオフィス形式に変換するためのオンラインユーティリティやオフラインユーティリティは数多くありますが、変換の際には、適切なPDF変換を作成する前に、対象となる文書に対して手動で大幅な調整を行う必要があります。また、変換後の文書に合わせてPDFを作成することもできます。PDFまたは類似のファイルで作業を開始するときは、書式の要件を理解していることを確認してください。
Okapi Frameworkが提供するOkapi Filters for OmegaT
ライセンス: Apache License Version 2.0
Okapi Frameworkファイルフィルタのすべてが、プラグインに含まれているわけではありません。詳細については、利用可能フィルター を参照してください。
このプラグインをインストールすると、追加された形式に直接アクセスできます。また、フィルターで作成されたカスタムRainbowパラメータファイルを関連付けることもできます。注意点は、上と同じです。
あまり一般的でないフォーマット用の他のプラグインは、OmegaTのwikiにリストされています。Pluginsを参照してください。
OmegaT provides developers with thorough documentation to create file filter plugins. 詳細は、OmegaTのファイルフィルターのプラグインを作成する方法を参照してください。
チームプロジェクトを管理するには、SVNまたはGitバージョン管理システム(Virsion Control System、 以降VCSと呼ぶ)の知識が必要です。
これらのトピックに関する情報は容易に入手できるため、この取扱説明書では、OmegaTのチームプロジェクトのコンテキストでの使用についてのみ説明します。
OmegaTチームプロジェクトは、プロジェクト翻訳メモリproject_save.tmxとプロジェクト書き込み可能用語集glossary.txtを、ホストサーバとすべての参加チームメンバー間で同期し、それらの間で発生する可能性のあるすべての競合を管理します。
チームプロジェクトを設定する手順を示します。
VCSサーバ上に空のプロジェクトを作成します
これは通常、Webインターフェース、グラフィカルプログラム、またはコマンドラインを使用して実行できます。詳細については、サーバまたはホスティングサービスのマニュアルを参照してください。
ローカルのVCSを使用してワーキングディレクトリ(クローン)を作成します。
プロジェクトマネージャ用のOmegaTプロジェクトのコピーがこのローカルのディレクトリにあります。チーム全体に影響する変更を行う場合に使用します。
ローカルリポジトリは、最初のプロジェクトをサーバに追加するために使用されます。また、OmegaT内で直接実行できないファイルの削除などのメンテナンスタスクにも使用できます。
このフォルダーを翻訳作業に使用しないことをお勧めします。そのプロジェクトで翻訳やレビュー作業も行う必要がある場合は、チームプロジェクト管理用と別に、OmegaTを使用して翻訳作業用のプロジェクトをダウンロードします。詳細については、 チームプロジェクトを使用するを参照してください。
空のローカルコピーを実際のOmegaTプロジェクトで埋める
プロジェクト構造を作成する
新しい空のプロジェクトを作成する場合は、GUI手順に従うか、コマンドラインから直接作成することができます。 java -jar OmegaT.jar team init <source language> <target language>
また、このコマンドはプロジェクトをバージョン管理システムに自動的に登録します。
適切な設定を選択します。
この段階で、ローカルのフィルタ設定や分節化設定など、プロジェクト設定に必要な変更を加えます。詳細については、プロジェクト設定ウインドウを参照してください。
必要なファイルを追加します。
同様に、プロジェクトで作業しているすべての人が使用できるようにするスペルチェッカーファイルの関連リストを追加します。詳細については、スペルチェッカーファイルを参照してください。
既存のプロジェクトを変換する場合は、次の手順に進む前に、プロジェクト内の不要なファイルや、サーバにアップロードしたくないファイルを、すべて削除してください。
原文フォルダーにファイルをコピーし、SVNまたはGitクライアント、またはコマンドラインを使用して、それらをリポジトリに追加して共有します。 を使用して、OmegaTからファイルを追加します。
プロジェクトに含める辞書、用語集、翻訳メモリ、その他のファイルを追加して公開するには、SVNまたはGitクライアントかコマンドを使用する必要があります。
この手順は、プロジェクトを初めて登録して共有する前に実行できます。また、プロジェクトの作成後に新しいファイルを追加したり、既存のファイルを更新したりする場合にも使用できます。
ローカルリポジトリとリモートリポジトリ(デフォルトの)間の単純なマッピングを使用するチームプロジェクトで、かつ、このプロジェクトに閉じている場合は、原文ファイルと訳文ファイルをローカルで変更して、コマンドやコマンドを使用して、サーバにアップロードできます。
チームプロジェクト管理者は、ローカルVCSを使用して、これらのファイルを変更または削除する必要があります。この作業を支援するプラグインもあります。詳細はプラグインの設定を参照してください。
プロジェクトファイルをローカルVCSに登録します。
GUIからプロジェクトを作成した場合は、バージョン管理システムに明示的に追加する必要があります(SVNとGitの両方でadd)。
登録したファイルをホストサーバに配置する
最後に、プロジェクトをリモートサーバに送信します(SVNではcommit、Gitではcommitとpush)。
チームにアクセス権を付与する
同じサーバで複数のプロジェクトを使用する場合、資格情報はそのサーバに対して1回だけ要求されます。
プロジェクトが準備され、サーバにアップロードされた後、チームプロジェクト管理者は翻訳者へのアクセス権を設定する必要があります。チームプロジェクトにアクセスするには、次の情報が必要です。
ホスティングサービス上のプロジェクト
翻訳者はサービス用のアカウントを作成し、チームプロジェクト管理者にユーザー名を送信する必要があります。
管理者は、これらのアカウントにリポジトリへの書き込みアクセス権を付与します。
自前サーバでのプロジェクト
翻訳者が自分でアカウントを登録することができない自前サーバの場合、チームプロジェクト管理者は、翻訳者の書き込みアクセス権を持つアカウントを作成する必要があります。
アカウントを作成した後、管理者は翻訳者に個々の資格情報を送信する必要があります。
OmegaTからプロジェクトをダウンロードしてもらう
管理者が、プロジェクトの場所を翻訳者に共有するには、おおきく2つの方法があります。
プロジェクトURLを含むomegat.project
ファイルを送信し、翻訳者に空のフォルダーにコピーしてOmegaTで開いてもらいます。これは、プロジェクトが翻訳者ごとに異なるマッピングを使用するように設定されている場合に便利です。
チームプロジェクト管理者が翻訳者がチームプロジェクトを開くことができたことを確認した後、プロジェクト翻訳状況が管理者(サーバ上)と翻訳者(ローカル)の両方で同じであることを確認することをお勧めします。
これらが一致しない場合は、filters.xml
ファイルとsegmentation.conf
ファイルが正しく共有されていることを確認してください。
プロジェクトで作業する必要がある場合は、ローカルチームプロジェクトの場所とは異なるローカルの場所にプロジェクトを自分でダウンロードします。
これで、チームと一緒にプロジェクトで作業することもできます。
プロジェクト設定ダイアログのを使用して、またはomegat.projectファイルを編集することによって、OmegaTユーザーインターフェースを介してさまざまなリモートロケーションをローカルファイルにマッピングすることができます。マッピング機能は、主に異なる場所から原文ファイルを収集することを目的としていますが、他のタイプのファイルにも使用できます。
マッピングパラメータのリストを以下に示します。これらの使用例は次の項で説明します。
http(httpsを含む)、svn、git、fileのいずれかです。
翻訳するファイルのリモートの場所またはフォルダー
OmegaTプロジェクトのルートを基準とした、ローカルフォルダまたはファイルの名前。
リポジトリのURLを基準にしたリモートフォルダまたはファイルの名前。
マッピングに含めるべきでないファイルのパターンを追加するには、ワイルドカード(Apache Antスタイルの*、?、**に従う)を使用します。異なるパターンを区切るには、セミコロンを使用します。
例:**/excludedfolder/**;*.txt
は、パスに/excludedfolder/が含まれるファイルと、.txt
拡張子のファイルを除外します。
上記と同様ですが、マッピングに含める必要があるファイルの場合に使用します。ファイルは特に除外されない限りデフォルトではに含まれるため、この設定は除外パターンの例外を指定するためだけに必要です。
例:**/*.docx
は、除外されたフォルダーにある場合でも、すべての.docxファイルをプロジェクトに追加します。
既定のプロジェクトマッピング:
<repository type="svn" url="https://repo_for_OmegaT_team_project"> <mapping local="" repository=""/> </repository>
https://repo_for_OmegaT_team_project
のすべての内容がローカルのOmegaTプロジェクトにマップされます。
リポジトリのサブフォルダーにあるプロジェクトのマッピング:
<repository type="svn" url="https://repo_for_All_OmegaT_team_projects"> <mapping local="" repository="En-US_DE_project"/> </repository>
https://repo_for_All_OmegaT_team_projects/En-US_DE_project
のすべての内容は、ローカルのOmegaTプロジェクトにマップされます。
フィルタを使用した、リモートリポジトリからの追加原文のマッピング:
<repository type="svn" url="https://repo_for_All_OmegaT_team_project_sources"> <mapping local="source/subdir" repository=""> <excludes>**/*.bak</excludes> <includes>readme.bak</includes> </mapping> </repository>
https://repo_for_All_OmegaT_team_project_sources
のすべては、.bak
拡張子のファイルを除いて、ローカルOmegaTプロジェクトの原文フォルダーにマップされます。However, the readme.bak
is also included.
Webからの追加ソース・ファイルのマッピング:
<repository type="http" url="https://github.com/omegat-org/omegat/raw/master/"> <mapping local="source/Bundle.properties" repository="src/org/omegat/Bundle.properties"/> </repository>
リモート・ファイルhttps://github.com/omegat-org/omegat/raw/master/src/org/omegat/Bundle.properties
は、ローカル・ファイルsource/Bundle.properties
にマップされます。
名前変更つきのマッピング:
<repository type="http" url="https://github.com/omegat-org/omegat/raw/master/"> <mapping local="source/readme_tr.txt" repository="release/readme.txt"/> </repository>
リモートファイルhttps://github.com/omegat-org/omegat/raw/master/release/readme.txt
は、ローカルファイルsource/readme_tr.txt
にマップされます。
This makes it possible to rename the file to translate.
ローカルファイルマッピング:
<repository type="file" url="/home/me/myfiles"> <mapping local="source/file.txt" repository="my/file.txt"/> <mapping local="source/file2.txt" repository="some/file.txt"/> </repository>
ローカルファイル/home/me/myfiles/my/file.txt
はローカルファイルsource/file.txt
にマップされ、/home/me/myfiles/some/file.txt
はローカルファイルsource/file2.txt
にマップされます。
マッピングで指定されたファイルが存在しない場合、プロジェクトは読み込みしません。
マッピングは必要な数だけ追加できますが、マッピングの1つにはomegat.project
ファイルが含まれている必要があります。
上記のプロセスでは、プロジェクトマネージャがプロジェクトを完全に制御し、ファイル(および翻訳状況)が両方の側(サーバ側と通訳者側)で同一である通常のケースについて説明しています。
OmegaTチームプロジェクトは、複数の翻訳者がproject_save.tmx
ファイルを共有しますが、(ソース)ファイルの(すべて)は共有しない、異なる方法で設定することもできます。
この場合も手順は同じですが、プロジェクト管理者はプロジェクトに(すべての)ファイルをバージョン管理に追加するわけではありません。代わりに、翻訳者はファイル自体をコピーするか、マッピングを追加して他の場所からファイルを同期します。
チームプロジェクトでは、プロジェクトメンバー間の同期メカニズムを使用します。
OmegaTチームプロジェクトがサーバにインストールされると、管理者は、プロジェクトの場所を示すURLまたはOmegaT.project
ファイルなど、プロジェクトにアクセスするために必要な情報をメンバーに送信します。
ダウンロードされた後は、プロジェクトは自分の環境で開始されて、サーバと同期するようになります。
リポジトリ認証情報はrepositories.propertiesファイルに保存され、必要に応じてリポジトリ認証情報
環境設定で削除できます。
同期はデフォルトではで3分ごとに行われるため、同じタイミングで作業していると、別のメンバーによって既に翻訳され、まだ同期されて取得されていない分節を、同時に翻訳したり修正することがあります。その場合、どちらの訳文を使うのか、選択する必要があります。
チームのメンバーは、ファイルの翻訳とレビューを交代で行うこともできます。検索機能では、例えば、特定の人が翻訳したコンテンツや、特定の時間の後または前に翻訳されたコンテンツを編集ウィンドウにフィルターすることができます。
通常2つの主要な認証タイプである、ユーザー名/パスワードの入力か、SSH鍵認証のいずれかを接続に使用します。
サーバがユーザー名/パスワード認証に依存している場合に、プロジェクトを最初にダウンロードするときか、またはプロセスの後半でユーザー名とパスワードを要求された際に、認証ダイアログを表示して入力を依頼します。明示的に削除しない限り、OmegaTはその特定のプロジェクトの認証情報を記憶します。詳細のリポジトリ認証情報
環境設定を参照してください。
サーバがSSH認証を使用している場合は、プロジェクトをダウンロードする前に、そのサーバに接続できるようにユーザのSSH設定(通常ホームディレクトの.ssh/configファイル)を更新してください。そうしないと、認証エラーが発生し、プロジェクトは読み込みに失敗します。
同じサーバで複数のプロジェクトを使用する場合、資格情報はそのサーバに対して1回だけ要求されます。
プロジェクトを同期すると、チームメンバーによって作成された翻訳によって、自分のプロジェクトが更新されます。次の2つのファイルの内容だけが同期されます:
project.save
glossary.txt
同期の際には、omegat.project
(下記参照)を除き、他のすべてのローカルファイルはリモートOmegaTのバージョンで上書きされます。
OmegaTチームプロジェクトを開いたり、再ロードしたり、閉じたり、保存したりすると、チームプロジェクトが同期されます。つまり、自動保存機能は、プロジェクト保存間隔
設定で指定された時間間隔で、サーバのバージョンと同期させます。
通常のローカルプロジェクトと同様に、チームプロジェクトの構成は、コンテンツOmegaT.project
ファイルと、プロジェクト固有のフィルタまたはセグメント化ルールのための特別なファイルのオプションの使用によって定義されます。
プロジェクトが初めてダウンロードされるとき、OmegaTはOmegaT.project
ファイルをサーバから取得します。このファイルでは、次のパラメータを定義します。
基本プロジェクト構成:原文ファイル、原文言語、訳文言語、トークナイザー、およびプロジェクトフォルダー構造の持ち方。
チームプロジェクトでは、ローカルのプロジェクトの基本プロジェクト構成は、プロジェクト管理者が最初に設定したサーバの設定によって常に上書きされます。
リポジトリマッピング
詳細については、 リポジトリマッピングを参照してください。
リモートプロジェクトにカスタムマッピングが定義されていない場合で、ローカルにマッピング定義が追加されている場合は、サーバの設定に影響を与えることなく、ローカルでの設定を保持することができます。
リモートプロジェクトにカスタムマッピングが定義されていて、ローカルプロジェクトに含まれていない場合は、サーバで定義されているマッピングがローカルのプロジェクトに適用されます。
リモートプロジェクトでURLプロトコル(例えばhttps)が指定されている場合で、別のプロトコル(例えばssh)を使用してダウンロードする場合に、ローカルでの指定が保持されます。
たとえば、多くの商業ホスティングサービスにおいて、SSH +Gitまたはhttpsプロトコルを使用して同じリポジトリにアクセスすることができます。OmegaTは、ユーザが指定したプロトコルを尊重します。
プロジェクト管理者から提供されたOmegaT.project
ファイルを使用してリモートプロジェクトを最初にダウンロードする時は、OmegaTはそのファイル内のマッピング(定義されている場合)を使用します。
OmegaT.project
のリモート版とローカル版の間に競合があり、OmegaTによってローカル側が更新された場合に、OmegaTはOmegaT.project.YYYYMMDDhhmm.bak
というバックアップファイルを作成します。OmegaTでは最大10個のバックアップファイルが作成され、古いバックアップは自動的に順に削除されます。
プロジェクトが同期されると、ローカルのプロジェクト設定ファイルに対する変更は、サーバのバージョンによって上書きされることに注意してください。
チームプロジェクトのファイルは、OmegaTまたはローカルのファイルシステムから削除できません。これらは、次にプロジェクトを同期するときに復元されます。削除タスクは通常、プロジェクト管理者によって実行されます。
チームプロジェクトをオフラインで開いて、作業することができます。すべての変更は、次に接続が使用可能になったときに同期されます。
オフラインで作業するには、次の2つの方法があります:
プロジェクトを開く前に、ネットワークから切断します。
--no-team
設定を使用して、コマンドラインからプロジェクトを開きます。詳細はコマンドライン起動項をご覧ください。
OmeaTには2つのエディションがあります。
デイリーユースにおすすめのエディションです。
これは、現在開発が進められている OmegaT のバージョンです。毎週自動的に生成され、テスト用のベータ版として機能します。
ファイルはhttps://omegat.orgから直接ダウンロードできます。
OmegaT 6.1.0 の実行には、Java 11 Runtime Environment(JRE) が必要です。
OmeaTパッケージは、Javaにバンドルされているバージョンとバンドルされていないバージョンの両方で利用できます。Javaを含まないパッケージは、システム全体にインストールされたJava 11 Runtime Environmentに依存します。
OmegaT 6.1.0 以降は、どのプラットフォームでも Java 17 ランタイム環境と併用して実行できます。
ライセンス上の考慮事項から、OmegaT チームは Eclipse Foundation の Adoptium Project が提供する Eclipse Temurin Java ランタイムを推奨していますが、Java 11 と互換性のあるランタイム環境であれば、どれでも動作するはずです。 The Eclipse Temurin™ projectを参照。
IBMはhttps://developer.ibm.com/languages/java/semeru-runtimes/downloads/でLinux PowerPC 用のJREを提供しています。
ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてください
インストール時に使用する言語とOmegaTで使用する言語を選択できます。OmegaT.l4J.ini
を編集して、後でこれを変更することもできます。
一部のLinuxディストリビューションでは、パッケージマネージャにOmegaTが用意されています。ここに記載されている手順は、https://omegat.orgのサイトからパッケージをダウンロードする人に適用されます。
ダウンロードしたファイルを解凍します。解凍すると、ダウンロードしたパッケージの名前が付いた新しいフォルダーが作成されているはずです。このフォルダーには、OmegaTの実行に必要なすべてのファイルが含まれています。
使用可能なファイルからOmegaTを直接実行することもできますが、そこにあるlinux-install.sh
スクリプトを実行して、OmegaTをより適切な場所にインストールすることもできます。
スクリプトを実行するには、sudo
パスワードを入力する必要があります。
このスクリプトは、/opt/OmegaT/
にある同じバージョンのOmegaTの既存のインストールをチェックします。存在しない場合は、/opt/omegat/OmegaT_6.1.0
にプログラムをインストールし、デフォルトバージョンとして設定します(/opt/omegat/OmegaT-default
)。
解凍またはインストールが完了したら、ダウンロードしたファイルは不要になったため削除できます。
ダウンロードしたパッケージをダブルクリックして解凍します。OmegaT
フォルダーが作成されます。このフォルダには、index.html
(取扱説明書入口ページ)とOmegaT.app
(アプリケーション)の2つのファイルが含まれています。このフォルダーを適切な場所(Applications
フォルダなど)へコピーしてください。
希望する場合、OmegaT.app
ファイルをドックへドラッグ&ドロップして、簡単にアクセスできるようにします。
ここまでくれば、ダウンロードしたファイルは不要になり、削除することができます。
この情報は、Java 11 Runtime Environmentと互換性のあるJavaバージョンを持つすべてのシステムに適用されます。これには、上記のプラットフォームだけでなく、特定のパッケージが提供されていないプラットフォームも含まれます。
クロスプラットフォーム(JRE無し)バージョンをダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを解凍します。これにより、OmegaTの実行に必要なすべてのファイルを含むフォルダーが作成されます。
システムの指示に従って、選択した便利な場所にOmegaTショートカットをインストールします。
OmegaTは、新しいバージョンが利用可能になったときに通知します。詳細は更新の設定を参照してください。
あなたのバージョンから最新バージョンへの変更は、開発サイトのchanges.txtファイルに文書化されています。
新しいバージョンをインストールする場合は、次の点に注意してください。
OmegaTの環境設定は構成フォルダに格納され、新しいバージョンによって変更されることはありません。詳細については-設定フォルダーを参照してください。
過去に作成したプロジェクトや現在使用しているプロジェクトは、変更または削除されません。OmegaTプロジェクトは、OmegaT内に格納されません。これらは、OmegaTアプリケーション自体に物理的に接続されていない独立したオブジェクトです。
ダウンロードしたOmegaTパッケージに含まれるパラメータファイル(特にWIndowsむけのOmegaT.l4J.ini
、おおびmacOSパッケージのConfiguration.properties
およびInfo.plist
ファイル)は上書きまたは削除される可能性があるため、これらのファイルを使用してOmegaTの起動パラメータを変更している場合は、アップグレードの前にバックアップを作成することをお勧めします。
plugins
およびscripts
フォルダは上書きされる可能性があるため、アップグレードする前にバックアップを作成することをお勧めします。
これを行うには、新しいバージョンをインストールするときに、既存のインストールと同じインストールフォルダを選択します。「古い」バージョンの OmegaT は上書きされますが、OmegaTのインターフェースからの個人設定は、さまざまな構成フォルダに保持されます(上記参照)。
この方法を使うと、古いバージョンと新しいバージョンを共存させることができます。新しいバージョンに慣れるまでは、古いバージョンも使い続けたいという場合に、適しています。
コマンドラインで--config-dir=<path>
OmegaTを使用して別の構成フォルダーを指定しない限り、フォルダー構成設定にあるすべてのパラメータが共有されます。詳細はOmegaT オプション:項をご覧ください。
プロジェクトフォルダーにあるすべてのパラメーターは、そのプロジェクトを開くOmegaTのバージョンに関係なく、そのプロジェクトに適用されます。
ご使用のオペレーティング・システムの標準手順に従って、OmegaTを削除します。OmegaTを完全に削除したい場合は、構成フォルダーも削除する必要があります。
Linuxで手動インストールを実行した場合は、opt/
のOmegaTフォルダと、インストール・スクリプトによって/usr/local/bin/
に置かれたシンボリック・リンクを手動で削除する必要があります。
現在のバージョンのソースコードは、OmegaTのダウンロードページから直接ダウンロードするか、SourceforgeまたはGitHubリポジトリからクローンすることができます。
コードがダウンロードされたら、(もしSourceforgeからクローンした場合はソースフォルダomegat-code/
、GitHubからクローンしたらomegat/
)で端末を開き、次のように入力します。
./gradlew installDist
これにより、build/install/OmegaT
フォルダにOmegaTの完全なディストリビューションが作成されます。
次のコマンドを使用して、アプリケーションを直接実行することもできます。
./gradlew run
使用可能なすべてのタスクの一覧を表示するには、次のように入力します。
./gradlew tasks
OmegaTのビルドに関する詳細な手順については、docs_devel
フォルダの中のREADME.txtファイルを参照してください。
一番簡単な方法はプログラム OmegaT.exe
を実行することです。起動時の引数は、OmegaT.exe ファイルと同じ場所にある OmegaT.l4J.ini
ファイルから読み込まれます。このファイルを編集することで起動引数を変更できます。以下に示した INI ファイルは、最大で 1GB のメモリを確保し、ユーザー言語として日本語を、国に日本を指定した例です:
# OmegaT.exe runtime configuration # To use a parameter, remove the '#' before the '-' # Memory -Xmx1024M # Language -Duser.language=FR # Country -Duser.country=CA
参考:Windows のリモートデスクトップ経由で OmegaT を使っていて動作が遅い場合は、次のオプションを試してみてください。
-Dsun.java2d.noddraw=false
OmegaT の実行は、起動オプションを記述したスクリプトを使ってコマンドラインから可能です。詳細はコマンドライン起動項をご覧ください。
.jar
拡張子がシステムJavaランチャーに関連付けられている場合は、OmegaT.jar
をダブルクリックして直接起動することもできます。
このパッケージには、KDEユーザーに役立つOmegaT.kaptn
Kaptainスクリプトと、OmegaTを実行するために適切なjavaコマンドを自動的に起動するOmegaT
bashスクリプトも用意されています。
OmegaT.app
をダブルクリックするか、ドックのアイコンをクリックします。
OmegaT.app
には、OmegaT.app/Contents/MacOS/
にあるOmegaT
の実行可能ファイルが付属しており、これを使用してOmegaT.app
の複数のインスタンスを起動することもできます。
また、OmegaT.app/Contents/MacOS/Java/
にある一般的なOmegaT.jar
ファイルも付属しており、コマンドラインからOmegaTを起動するために使用できます。詳細はコマンドライン起動項をご覧ください。
OmegaT の挙動は、OmegaT.app パッケージに含まれる Info.plist
(Java構成)とConfiguration.properties
(OmegaT構成)ファイルを編集することでカスタマイズできます。
Configuration.properties
はContents/Resources/
フォルダーにあります。
Info.plist
は、 Contents/
フォルダーにあります。
OmegaT.app
の中のファイルにアクセスするには、まずOmegaT.app
を右クリックして、[パッケージの内容を表示]を選びます。
OmegaT.app
自体を使用して、ターミナルからOmegaTを起動することもできます。詳細はコマンド構文項をご覧ください。
テキストエディタを使用して、ファイルを変更します。
定義済みの設定を有効にするには、引数の先頭の #
記号を削除してください。たとえば、user.language=ja
(#
記号なし)とすると、OmegaT は日本語のユーザーインターフェースで起動します。
たとえば、使用可能なメモリー量を変更するには、 次の行のコメントを解除してください。
!-- <string>-Xmx6g</string> -->
<!--
と -->
で挟まれた箇所のコメントを解除します。
これにより、6GBのメモリでOmegaTが起動されます。6g
を必要な量に変更してください。
OmegaT.app
は、macOSサービスを利用できます。また AppleScript や Automator やショートカットを使用して、よく行う作業をサービスやスクリプトとして登録しておくこともできます。
方法はシステムによって異なりますが、一般的に、OmegaTをインストールすると、コマンドラインから直接起動できます。詳細はコマンドライン起動項をご覧ください。
必要なコマンドライン起動パラメータを含むスクリプトを作成できます。.jar
ファイルがJava 11 Runtime Environmentに正しく関連付けられ、PATH設定が正しい場合は、OmegaT.jar
をクリック(またはダブルクリック)して直接起動することもできます。
詳細については、システムのマニュアル文書を参照してください。
コマンドラインを使用すると、オプションの動作をコントロールまたは修正するさまざまなプログラムを設定できます。また、特別な目的のためにOmegaTを使う場合に、起動スクリプトに一連の設定を定義して保存することもできます。
また、コマンドラインからOmegaTを起動すると、起動のたびに新しいOmegaTの実行画面が作成されます。したがって、それぞれが独自のパラメータを持つ複数のプロジェクトを同時に使用できます。
グラフィカルインターフェイスが一般的になる前は、ユーザはコマンドラインインターフェース(CLI)を介してコンピュータと対話していました。CLIでは、コマンドを入力してコンピュータに指示を与える必要があります。最近のシステムでは、CLIは一般に「端末」または「コンソール」と呼ばれるプログラムを介してアクセスされます。簡単にするために、このマニュアルでは端末と呼びます。
Windowsでは端末アプリとしてコマンドプロンプトまたはPowerShellを使用できます。どちらも、[スタート]メニューの[システムツール]にあります。
macOSで相当しているのは、ターミナルプログラムで、アプリケーション
メインフォルダーのユーティリティ
フォルダーにあります。
Linuxでは、あなたのディストリビューションのデフォルトのターミナルプログラムはプログラムメニューかそのサブメニューの一つから利用できるはずです。
ターミナルでは、コマンドとその関連パラメータを入力してタスクを実行します。これにより、グラフィカルインターフェースを使用して実行することが困難な特定のタスクを簡単に実行できます。
プログラムまたはフォルダーの位置を指定するために使用される構文は、プラットフォームによって異なります。Windowsでは、フォルダーとファイル名を区切るために(\
文字が使用されますが、macOSとLinuxでは/
文字が使用されます。
各主要プラットフォームのデフォルトのOmegaT.jarの場所は次のとおりです。
C:\Program Files\OmegaT\OmegaT.jar
/Applications/OmegaT.app/Contents/Java/OmegaT.jar
/opt/omegat/OmegaT-default/OmegaT.jar
(これは、使用するディストリビューションによって異なります)。
この場所は、この章ではpath/to/OmegaT.jar
と記述されています。プラットフォームに応じて実際の場所に置き換える必要があります。
ターミナルからOmegaTを起動するための構文は次のとおりです。
java -jar <java parameters> path/to/OmegaT.jar <OmegaT options>
macOSでは、OmegaT.app
をターミナルで直接使用することもできます。その場合、javaパラメータは追加できません:
open path/to/OmegaT.app -n --args <OmegaT options>
ここで、-n
は、OmegaTの新しい実例を作成するために使用されます。
以下のリストは、OmegaTで作業するときに役立つjavaのパラメータを示しています。
-Duser.language=LL
LL
をISO 639.1リストから希望する2文字の言語コードに置き換えます。
OmegaTは、指定された言語コードに対応していれば、指定言語のユーザインターフェースで起動されてきます。もし OS の言語に対応していない場合、OmegaT はデフォルトの英語で表示されます。
-Duser.country=CC
CC
をISO 3166-1 alpha-2リストから希望する2文字の国コードに置き換えます。
この設定は、ひとつ前のユーザーインターフェース言語の引数と結合して、地域のバリエーションを指定します。それが利用できない場合は、ユーザーインターフェースは上記と同じ優先順位になります。
-XmxSIZE
SIZE
は、1024の倍数で2 MB以上のバイト数で、キロバイトの場合はk
、メガバイトの場合はm
、ギガバイトの場合はg
が後に続きます。最低でも2 MB以上を指定する必要があります。
-Dhttp.proxyHost=<proxy IP>
システムで利用している場合、<proxy IP>
>をプロキシサーバのIPアドレスに置き換えます。
-Dhttp.proxyPort=<port number>
<port number>
をシステムがプロキシサーバにアクセスするために使用するポート番号に置き換えます。
java -jar OmegaT.jar --helpコマンドを使用して、ターミナルでこれらのOmegaTのリストを取得することもできます。The OmegaT GUI is launched if no option is specified.
-h
,
--help
使い方に関する情報を表示します。
GUIを起動して指定されたプロジェクトを開きます
--remote-project
<path-to-omegat-project-file>
<path-to-OmegaT-project-file>で指定したURLからOmegaTプロジェクトをダウンロードし、読み込みします。
--no-team
チームプロジェクト機能を無効にします。この引数を指定すると、チームプロジェクトを開いても同期しません。
team
init
SL
TL
原文と訳文言語の2文字の言語コードとして、それぞれSLとTLを使用してチームプロジェクトを初期化します。
--disable-project-locking
プロジェクトの omegat.project ファイルをロックしません。
一部のプラットフォームでは、OmegaT.projectファイルがデフォルトではロックされているため、既に開いているプロジェクトをOmegaTの別のインスタンスで開こうとするとエラーが発生します。この設定はそのエラーを防止します。
--disable-location-save
開いたプロジェクトのフォルダーの場所を記憶しません。
--ITokenizer=
<classname>
, --ITokenizerTarget=
<classname>
原文言語または訳文言語のトークナイザーを指定します(この設定を使用すると、プロジェクトの設定が上書きされます)。有効な値の一覧は OmegaT.jar/META-INF/ MANIFEST.MF を参照してください。
--config-dir=
<path>
OmegaT の各種設定ファイルを入出力するフォルダーです。詳細については-設定フォルダーを参照してください。
--config-file=
<path>
一連のコマンドライン引数が Java:properties 書式で指定されたファイル。
この場合、key=value
対のリストになります。Java パラメータと OmegaT設定オプションの両方が利用できます。
Javaパラメータの最初の -D
や -X
は削除してください。
user.language=fr config-dir="path/to/new/configdir"
この項で紹介したほぼ全てのパラメータを、設定ファイルで使用できます。特に気をつける必要があるのは、 remote-project
です。
GUIの起動と互換性のある他のコマンドラインオプションと、--config-file
を組み合わせることができます。このとき、configファイルで定義されたオプションは、機能が重複するコマンドラインで渡された設定よりも優先されます。
--resource-bundle=
<path>
UIの地域化に使用されるJava .propertiesファイルです。
--mode=[console
mode name]
<project path>
<mode option>
GUI標準以外のモードを指定してください。以下のオプションを利用できます:
--mode=console-translate
<project path>
このモードでは、原文フォルダーのファイルを、既にある翻訳メモリを使って翻訳しようとします。
これは、TMXファイルが自動的にプロジェクトに供給されるサーバでOmegaTを実行する場合に便利です。
--source-pattern=
<pattern>
処理する原文ファイルを定義する正規表現の許可リスト。正規表現では、ピリオドとバックスラッシュ文字(\.
と\\
)をエスケープする必要があります。
次に、典型的な例をいくつか示します。
.*\.html
すべてのHTMLファイルを翻訳する。
test\.html
原文フォルダーにあるtest.html
ファイルのみを翻訳。他のフォルダーにあるtest.htmlという名前のファイルはすべて無視されます。
dir-10\\test\.html
dir-10
フォルダーのtest.html
ファイルのみ翻訳します。
詳細は、付録の 正規表現 をご覧ください。
--mode=console-createpseudotranslatetmx
<project path>
このモードでは、原文ファイルのみを元にして、プロジェクト全体を対象にした翻訳メモリを生成します。
TMX ファイルに関する設定は、次の引数で指定します:
--pseudotranslatetmx=
<path>
疑似翻訳した TMX ファイルを出力します。
--pseudotranslatetype=[equal|empty]
疑似翻訳 TMX の訳文に何を設定するか指定します。
--mode=console-align
<project path>
このモードでは、OmegTは、プロジェクトの /source フォルダにあるファイルを、--alignDir引数で指定された場所にあるコンテンツで対訳集の整合をします。
--alignDir=
<project path>
訳文言語に翻訳されたファイルを含むパス。
そのフォルダーには、プロジェクトの訳文言語の翻訳が含まれている必要があります。たとえば、プロジェクトがEN-to-FRの場合、フォルダーには_frで終わるバンドルが含まれている必要があります。
作成されたTMXファイルは、OmegaT/
フォルダーにalign.tmx
ファイルとして保存されます。整合できるファイルの種類は、ファイルフィルターでサポートされているかどうかに依存します。サポートされているフィルタには、ILIAS言語ファイル、Java(TM)リソースバンドル、キー=値テキスト、Magento CEロケールCSV、MoodlePHP、Mozilla DTD、Mozilla FTL、PO、RC、SubRip Subtitles、およびWindowsリソースがあります。
--mode=console-stats
<project path>
--output-file=
[stats-output-file]
そのファイルに出力するか、存在しない場合は標準出力に出力します。--stats-typeがないと、ファイル拡張子から形式を検出します。出力のデフォルトはxmlです。
--stats-type=[xml|text][txt][json]]]
--output-fileが必要です。出力形式を指定します。
--quiet
コマンドラインに表示される出力を最小化します。
--script=
<path>
プロジェクトイベントがトリガーされたときに実行するスクリプトファイル。
--tag-validation=[abort|warn]
タグの問題を確認します。
中断: タグの問題がある場合はエラーで終了します。
警告:タグに問題がある場合は、終了せずに警告を表示します。
タグの問題に関するレポートは、ターミナルウィンドウに出力されます。